第4次産業革命、IoT、Industrie
4.0、等のキーワードを旗印にした潮流は、既に産業界において様々なところで具現化しつつあります。これらのキーワードに共通し、そして根幹となるのは製造技術であり、ものづくりです。レーザプロセシングは、既に産業界において製造工程の様々な段階に導入されています。レーザは高い制御性を伴って非接触かつ超細密な加工を行えるため、製造における高度化と極めて高い親和性を持っています。レーザによる切断、溶接、熱処理はもちろんのこと、多光子過程の利用を含めた多彩な相互作用はあらゆる分野において活用されています。
寺川研では、3Sをキーワードとしたレーザプロセシングの研究を行っています。3Sとは、Soft (stretchable, shrinkable), Small, S
ensitiveの頭文字です。高強度光と物質の相互作用の物理を軸として、金属や透明誘電体等に加え、バイオマテリアル、細胞、ハイドロゲル等を利用した研究を進めています。研究では、萌芽的段階からスタートして新しい応用・概念を示すことに特に注力しています。レーザを使うことにより、これまでに無いバイオデバイス、アクティブインプラント、人工臓器を実現するための基盤技術を創出し、将来、インテリジェント化したハイテク工場で「やわらかいもの」が高速に生産される、そんな未来を思い描いています。
キーワード:ソフトマテリアルの超短パルスレーザ加工、レーザ誘起グラフェン、多光子還元、ハイドロゲルの機能化、光刺激アクチュエーション